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おさつどきっアップルスイートポテト味 りんごの甘酸っぱさと、さつまいもの甘さ、更にシナモンの香りで、まさにアップルスイートポテトパイ。とても再現率が高くて、美味しいです。 ガルボミニコク深い抹茶味 割と渋めの抹茶と中のビスケット?部分の甘さがいい具合で美味しいです。普段抹茶味は買いませんが、これはなかなか。 源氏パイパンプキン味 袋を開けた瞬間広がるかぼちゃの匂い。かぼちゃの上品な甘みが好印象。かぼちゃってこうだよね!という気分です。とても美味しいです。おすすめ!
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《公開済》※日程変更※SSP002586 シナリオガイド 公式掲示板 あなたと過ごす甘いとき。幸福な時間。 担当マスター 川岸満里亜 森水鷲葉 有沢楓花 大熊 誠一郎 主たる舞台 不特定の場所 ジャンル 恋愛 募集スケジュール 参加者募集開始日 参加者募集締切日 アクション締切日 2014-02-12 2014-02-14 2014-02-18 リアクション公開予定日 募集時公開予定日 アクション締切後 リアクション公開日 2014-02-28 2014-03-04 公開予定日を変更。 予定日 リアクション公開日 2014-03-31 2014-03-25 サンプルアクション (シナリオ参加者の方にお願い、サンプルアクションの具体的な内容を補完していただけないでしょうか)(サンプルアクション名の下の四角をクリックするとでてくる「部分編集」をクリックすると登録できます)(もしくはサンプルアクション登録用掲示板へお願いします。) 恋人とデートする +... [部分編集] ▼プレイヤーの意図 デートします ▼キャラクターの目的 恋人とデートする ▼キャラクターの動機 バレンタインは1日恋人と一緒にいる。 ▼キャラクターの手段 彼女がバレンタインのププランは任せてって言っていたので、1日彼女に任せてデートを楽しむ。 手作り特大チョコレートを貰ったら、感動し笑顔でお礼を言う。 「あ、ああ、りがとう。本当に嬉しいよ」 告白する +... [部分編集] ▼プレイヤーの意図 告白します ▼キャラクターの目的 告白する ▼キャラクターの動機 バレンタインだし、告白しないと。 ▼キャラクターの手段 彼を誘って、空京遊園地に行きます。 観覧車に乗って、空京の街を見ながら、彼と会話をします。 以下、ボイス用の台詞 「皆、楽しそうでしたね。ここからでは、1人1人の表情はみえませんけれど」 「私も、あなたと1日一緒にいられて、とても楽しかったです」 「よろしければ……また、こうして一緒に出掛けてはいただけないでしょうか?」 「好き、です」 「へ、返事は今はいいですっ。また今度一緒に出かけた時に、聞かせてください」 その他補足等 [部分編集] 【タグ:SSP リスケ 不特定の場所 大熊 誠一郎 川岸満里亜 恋愛 有沢楓花 森水鷲葉 正常公開済】
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1.ショーウィンドーにならんだケーキ。どれもおいしそうだなぁ・・・。 昔はお尻のポッケに入れてた財布は今やカバンの中。 取り出すと中身を確認する。 はぁーとため息。 『ケーキバイキング3,000円』 財布には千円札が二枚と小銭が少々。足りないよね・・・。 2.よだれをたらしながら、当然比喩だよ。垂らしてないよ。 ケーキをずっと見つめていていると後ろから話し掛けられる。 「よっ、どうしたの?」 金井だ。昔からの友達。私が女体化してからも変わらず接してくれる、数少ない友達だ。 3.「あぁっ、金井。」 「菅野、ケーキ屋の前でよだれたらしてどうした?」 「えっ、いやいや、よだれは垂らしてないよ!」 「そうかぁ?俺にはよだれが見えたけどな。」 「気のせいでしょうよ。」 「お前、そんなに甘いもの好きだったっけか?」 「う〜ん、女体化してから、妙に甘いものが食べたくなるようになったのよ。金井こそどうしたのさ?もう帰ったんじゃないの?」 「いや、トイレ行っててさ。気付いたら皆いなくなってんの。」 「そうかぁ。」 金井はそういうと、刈り上げの後頭部をがりがりとかきむしった。 4.野球部のマネージャーをやっている私は土曜日の試合の打ち上げで部員と一緒に焼肉食い放題に行っていた。 少し遅めのお昼として肉をたらふく食べた。 マネージャーとして会計を終えて出た私は金井と一緒で気付けば他の部員に置いていかれたようだ。 男だった時は奴らと一緒に馬鹿みたいに肉を貪り食っていたが、女体化してからは食べる量がめっきり減ってしまった。 悲しい・・・。 そういや、金井も馬鹿みたいに食ってたな。動けねぇといって後半10分はぜんぜん食べてなかった。 その関係があってトイレに行ってたのかな・・・。 5.金井は私の横まで来るとおなじようにショーウインドーを覗き込んだ。 「なんだ、菅野ケーキ食いたいのか?」 「・・・、まぁね。」 「あんだけ、肉食ってよくまだ食べようなんて思うな。」 「甘い物はべ・つ・ば・ら。てか、私はそんなに食べてないわ。」 「そうだっけか?でも、腹一杯までは食ったんだろう?」 「まぁね・・・。でも、どちらにしろ今日は無理。」 「ん?なんでだ?」 「お金。今日の打ち上げの分しか持ってこなかったんだ〜。足りないのよ。」 「ふ〜ん。」 金井は少し空を見上がると、改めて私の方を見た。 6.「金。貸してやろうか?」 「えっ・・・。いいよ別に。」 「気にすんなって。学校で返してくれれば良いし。」 「いいよ。一人で行っても寂しいし。」 「俺も行くからさ。丁度甘いもの、食べたかったんだよ。」 「・・・、そう?」 やっぱりどうしてもケーキを食べたかった私は金井と一緒に店に入った。 7.あれ?金井ってさっき動けないくらいに食べてなかったっけ? 男も甘い物は別腹だったっけか?なんか忘れちゃった・・・。 ん?そもそも金井って甘いもの好きだっけか? 前にお土産に饅頭買ってたら甘いもの得意じゃないからいらないって言ってなかったけか?よく覚えてないけど・・・。 そんなことを考えながら、私は制限時間の一時間たっぷりケーキをたらふく食べた。 金井もそれなりに食べていたが、終わり10分ぐらいにトイレに消えていった。 やっぱり無理してたんじゃないの・・・。 8.店を出ると、空は一面夕焼け空だった。 「う〜ん。食べた食べた。金井、ありがとう。おいしかったよ。」 「ああ、よかったな・・・。」 少しげんなりした様子の金井が応じる。 お腹一杯のくせにケーキを食べて、かつ気持ち悪くなるなんて・・・。 金井も随分のケーキ好きだな。 9.金井の誕生日は一ヶ月後か。 金井が女体化すれば一緒にケーキを食べに行けるな。 それはそれで楽しそうだな。 いや、違うのは、金井が望んでいるのはそういうことじゃないのは分かってるよ。 私だって、16年間は男をやっていたわけだ。 下心はみえみえ。でもそう悪い気はしないものだな。 でも、金井と私が近づくにはもう一つぐらいイベントが必要だと思わない? 10.「なぁ、菅野。」 「ん・・・なに?」 「明日、試合後だから、練習休みじゃん。」 「うん。そうだね。」 「どっかいかね?・・・、二人で。」 おお、私の考えが漏れたかな? 金井君もなかなかやるね。 夕陽が並んだ二人の影法師を重ねた。 「まあ、付き合ってやるか。その代わり、またケーキ食べに行くよ!」 うぇ、とかうめいている金井を横に明日は何のケーキを食べようかなと考える。 うん、明日が楽しみだ。 ケーキを食べるのも含めてね。 おしまい。
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ラフェ「ただいま……マイカだ」 レイラ「おかえり!」 マイカ「おかえりー、何もってるの?」 ラフェ「……ケーキ」 レイラ「おおお!なんのケーキ!?」 ラフェ「チョコレートの……」ガサガサ レイラ「こ、これは……!おいしそう!」 マイカ「すごい!これラフェが作ったの?」 ラフェ「ちょっとだけ……」 レイラ「すごいなー!食べていい?」 ラフェ「だめ」 レイラ「えっ」 ラフェ「ごはんの時間」 マイカ「そういえばもうそんな時間かあ」 レイラ「えー……だめ?」 ラフェ「だめ」 レイラ「ちょっとだけ……」 ラフェ「……」ジーッ レイラ「うぅ……しょうがない、これはご飯の後に食べようか……マイカもご飯食べてく?」 マイカ「んー、どうしよっかなー……ケーキもあるし、食べていこうかな!」 レイラ「よーっし、じゃあ超特急で作ってケーキ食べよ!ね!」 作者 銀
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雑談用フォーム(編集についてのご相談などこちらでどうぞ) デビルプリンセスとまったく出会えないのですがどの辺りに居るのでしょうか -- まに (2012-11-10 19 14 07) 世界地図手に入ると分かり易いんだけどな・・・ -- 陣 (2012-11-17 16 28 36) デビルプリンセスは緑と和のダンジョン第三層あたりに出たと思う確か -- 名無しさん (2012-11-17 19 54 48) 青天狗を仲間にする交渉が出ません。教えてください。 -- ??? (2012-11-24 14 01 08) ひつじミルク、ウィズモアのどこで売ってます? -- 名無しさん (2012-11-25 21 05 34) ソーサリーとひんにゅうソーサリーがでないエンカウント率低いのかなあ -- カニ (2012-12-04 00 54 14) 20000貯まりません、高率よくお金が貯まる方法知りませんか? -- 爺 (2012-12-06 00 00 44) 青天狗はモンスター一覧見ましたか? -- 名無しさん (2012-12-06 00 03 04) レッドウルフなら20000無くても会話で仲間になるよ -- 名無しさん (2012-12-07 20 33 17) ひつじミルクはどうやって手に入れますか? -- tora (2013-02-22 00 42 12) ひんにゅうソーサリーがくとぅぐあを唱えてくれないけど、どうして? -- 名無しさん (2013-05-06 00 22 07) ひつじミルク売ってるおじさんが居ない(´・ω・`) -- 名無しさん (2013-07-25 20 37 14) モンスター全部集めたけど終わりかな -- 全クリ (2013-08-23 11 46 18) 魔女の塔攻略中なのにウィズモアでラブレスカが仲間入りしてる反応してくる -- 名無しさん (2013-08-28 19 36 28) 地下の女王戦にて、メッテイを入れて甘いキス攻撃で行動封じ成功 ほぼ完封です。参考に -- 名無しの冒険者 (2014-04-14 21 24 08) 無駄に高いエンカ率、永久コンボ、これはクソゲーですわww -- 名無しさん (2014-05-21 04 17 26) 青天狗全然出てこないけど? -- 名無しさん (2019-03-01 19 00 30) 青2赤1か青1赤2で青だけなんて全然でてこんやんけ -- 名無しさん (2019-03-01 19 01 36) 名前 コメント
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①:鍛冶のセサス(男):固定 ②:金鎚手のヒャム(男):ランダム ③:黄金指のタリザ(女):ランダム ④:ベリ(女):ランダム ⑤:無類のマエブ(女)、アクビタンのアーバット(男):いずれか固定 conan exiles 日本語 wiki wikipedia コナン エグザイル 日本語 ウィキ ウィキペディア 情報提供 最新の10件を表示しております。コメントページを参照 5番の固定沸きブラックガレオンだと思うのですが見つかりません、どこにいるのでしょうか? - 名無しさん (2018-09-13 14 08 47) 固定って鍛冶が固定で沸くって意味じゃないんですか? - 名無しさん (2018-09-15 11 25 24) 固定じゃないよ この情報は間違っている - 名無しさん (2018-09-21 20 27 40) ニューアサガルズにもベリがランダムで沸いてました - 名無しさん (2018-10-03 09 07 33) ここのwikiの情報は古すぎて全く役に立ちませんよ - 名無しさん (2018-10-19 01 53 15) 草原の見張り台にて、ベリ(女)を発見。 - くの一 (2019-02-22 14 13 15) ②にて、鋼折りのコートアロク(男)を発見。 - くの一 (2019-02-27 23 36 59) 粛清【追放されたヴァニールの首領】の最中に、鋼曲げのハガル(男)を確認。 - くの一 (2019-04-04 21 38 00) 名前
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①:獲物探しのアノス(男)、旅するものヴァイス(女):いずれかランダム ②:フレヤ(女):固定 ③:竜騎兵デュ=デマン(男):ランダム ④:ヒルカニアのコンチャカ(男):ランダム ⑤:幻視者イェキカ(男)、刃のクリスチャン(男)、トゲのサルナイ(女):いずれか固定 ⑥:リシラ(女)、嵐のアルレン(男):いずれかランダム ⑦遺跡探しの街セペルメル:大弓のリッサ(女)、百矢のマンドハイ:いずれかランダム conan exiles 日本語 wiki wikipedia コナン エグザイル 日本語 ウィキ ウィキペディア 情報提供 最新の10件を表示しております。コメントページを参照 罪人の避難所に瞬足のアムラス(男)がいました - 名無しさん (2018-09-06 21 46 51) ③の名前、私が見掛けた時は、竜騎兵デュ=ネマン、でした。 - くの一 (2019-02-27 23 26 54) 罪人の避難所にて私が発見した時は、瞬速のアムラス、となっていました。 - くの一 (2019-03-10 00 55 39) 巨大ダムの東(G-10)で、ヴァプニール(男)を発見。 - くの一 (2019-03-20 14 19 21) 守りの塔(D-10)にて、ヴァプニール(男)を発見。 - くの一 (2019-03-25 01 38 16) G-9にて、大狩人ディナ(女)を発見。北水路と崩れた水路の中間辺りの川辺を徘徊していました。 - くの一 (2019-03-29 19 43 09) 罪人の避難所にて、眼光のハガー(男)を発見。 - くの一 (2019-03-29 19 44 25) 名前
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85 名前:サーガンの奴隷船 (グレゴリイ・カーン)[] 投稿日:01/12/05(水) 21 19 爬虫類と決闘する方法と実践。生きるって難しいもんだ。キャプテン・ケネディ・シリーズ 第二回 SF要約選手権
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「まちがいねえ…スピードワゴンさんだ…」 無数の銃創を受け朽ち果てた男の傍ら、シーザー・ツェペリは自分の知る老人の名を静かに告げた。 『老人』と呼ばれるには似つかわしくない若者の姿の遺体。 自分と出会う遥か昔の若い姿。 その姿に、シーザーはこの時代を超越した奇妙な世界を実感した。 否、時代を超越した現実を認めざるを得なくなった。 うな垂れるシーザーとは対照的に、車椅子に座らされたまま冷やかな目で沈黙するのは岸辺露伴。 目線の先には別にもう一体、ヴィヴィアーノ・ウエストウッドの遺体が転がっている。 岸辺露伴の『命令』を忠実に守り、岸辺露伴に『見捨てられてしまった』哀れな男である。 先刻の情報交換と第三回放送の内容を照らし合わせても、この二人がすでに殺害されてしまったことは明確だった。 しかし、自分の目で見て確認するまで納得できないと、コロッセオを後にした3人が相談して決めた目的地が、コロッセオの真北、戦いがあったと予測されたここ「D-3」エリアだった。 結果は……この有様だ。 そして、下手人の正体も、すでに推測されている。 露伴が襲われたときに見た若い男の人相。 ジョルノと共にいたというスピードワゴンが加勢に走ったという事実。 ブチャラティから得た情報。 そして、『得物がサブマシンガンである』という点……。 加勢に入ったスピードワゴンがウエストウッドに殺され、激昂した彼がウエストウッドを殺害した、という展開の説も考えられた。 だが、この状況では明らかに違う。 この二人を殺害したのは、紛れもなくジョナサン・ジョースターその人だった。 「ジョジョの祖父さんがこれを……そんな……まさか……」 猛禽類に心臓を鷲掴みにされた気分だった。 シーザーにとって最もこたえたのはその事実である。 ジョナサン・ジョースターの狂気をブチャラティに聞かされたとき、無関係のジョルノや事情を既に知っていたジョージはすんなり受け入れていたかもしれないが、彼だけは簡単に信じきれずにいた。 孫であるジョジョの誇り高き生き様をこの目で見てきていたし、己の尊敬している自分の祖父が命を掛けて守るに値した人物だと聞いていたからだ。 しかし、これではまるで違う。 ジョナサン・ジョースターはディオや柱の男たちと同じ…、まるで吐き気を催すほどの『悪』じゃあないか…! 「露伴ッッッ!! てめえ一体何考えてやがるんだ!!!」 不意に叫ばれた大声に、シーザーは顔を上げ振り返る。 彼のもう一人の同行者、虹村億泰が車椅子に座っていた岸辺露伴の首元を強引に掴み上げていた。 「何をって……見てわからないのか? スケッチを取っているんだよ… 君も知っているだろ? 僕は『リアリティを追及する漫画家』なんだぜ? サブマシンガンで蜂の巣にされた死体なんてスナッフムービー(殺人ビデオ)でしか見たことが無いからね…」 「……! て、てめえ……!」 露伴の手には、初期基本支給品の紙と鉛筆が握られていた。 そこには、朽ち果てたウエストウッドの生々しいスケッチが描かれている。 体に全く力が入っていない状態で、億泰に強引に立たされている露伴は開き直る。 言葉には全く覇気が無い。 「銃創の大きさから見るに45口径…イングラムM10あたりかな? こんな猟奇的死体は日本ではまず見られないだろうな… ピンクダーク第5部ではギャングアクションでも描こうと思っているし、こういう『画』も役に立つかもしれんな… これはいい物が見られた… そうだ、もう50人以上死んでいることだし、これからもっとすごい死体が見られるかも……」 「露伴てめえ……!!!!」 言葉を遮り、億泰は露伴を思いきり殴り飛ばした。 スタンド抜きのガチ喧嘩なら仗助ともタメを張れる億泰に吹っ飛ばされ、露伴は血反吐を吐きながら答える。 「…フン、さっきから『てめえ』しか言ってないぞ? 語彙が少ないな、『アホの億泰』?」 「オラァ!!」 挑発する露伴に、さらにもう一発。 吹っ飛ばされた露伴に、さらに掴みかかりお互いの顔を近づけてさらに大声で怒鳴る。 「露伴ッ! てめえ正気で言ってんのかこのクソ野郎!! そこの男は…、そこの男はてめえを助けるために死んじまったんじゃあねえのかよ!! 仗助も…康一も…、承太郎さんまで死んじまったってのに…それなのにてめえは……」 「…」 億泰だって本当はわかっている。 露伴が本気でこんな事を思っているわけが無い。 漫画のためにならどんなわけのわからないことだってするし、普段は何を考えているのか分からない気難しい男であるが、杉本鈴美と杜王町の為に殺人鬼・吉良吉影と戦った正義の心は本物であった。 「フン、そんなこと…貴様に言われずともわかっているさ…!」 露伴はこの殺し合いをなめていた。 放っておいても、どうせ仗助や承太郎が解決してくれるのだろうと…… 自分は自分の好きなように行動して、好きなように『取材』でもしていれば、勝手に戦いは終わっていると…… だが、自分が何もしていない間に、頭に来るクソッタレ仗助も、無敵だと思っていた空条承太郎も、自分の一番の友人であったかもしれない康一までもが死んでしまった。 その上、プッツン由花子は殺し合いに乗ってしまっているらしいし、吉良吉影も未だ健在だという。 挙句の果てに自分がヘブンズ・ドアーの能力で安易に書き込んだ『命令』によって、一人の男を死に至らしめてしまったのだ。 億泰なんぞに諭されずとも、そんなことはわかっている…… 露伴は描きかけのウエストウッドのスケッチをその手で握りつした。 言葉には出さないが、目が語っている。 どうやら吹っ切れたようだ。 確かに、好き勝手やるのはここまでだ。 しかし、基本的なスタンスは変えない。 岸辺露伴は漫画家、取材は生き様、やめられない。 しかし、これからは…… 荒木を倒す。 そのために取材をする。 それがこの岸辺露伴のこれからの行動方針だ。 「気が済んだか? 露伴、億泰」 頃合いを見計らって、シーザーは2人に声をかけた。 こんなところでいつまでも仲間割れしている場合ではない。 口内に溜まった血を吐き捨て、体に付いた土埃を払いながら露伴は立ち上がった。 「……全く、本気で殴りやがって…、冗談に決まっているだろうが…!」 「ケッ、俺は謝んねえからな!? 今のは絶対ェてめえが悪い!!」 悪態を吐きながらも、先ほどとは明らかに空気が違っていた。 無言の和解が成立したことに安堵したシーザーは、改めて今後の行動方針を提案した。 「DIOの館か…」 シーザーの指差した地図上の一点を見て億泰は声を漏らした。 以前から気になっていた地名ではある。 俺の父親をあんな姿にした仇であり、俺と兄貴の仇の名前だ。 ジョルノによれば、昼前頃はディオや吉良、由花子などを含め、かなりの人数がDIOの館を拠点に動いていたようだ。 そして、DIOの館に向かうと言っていたサンドマンと別れたのも、昼前頃の話である。 未だ健在のようだが、現在どのような状態にいるのか全く分からない。 「話に上がった連中が未だ『館』にいるかどうかは分からんが、行ってみる価値はある。 それに、ただの俺の予想ではあるが、おそらく…ジョナサン・ジョースターもそこへ向かったはずだ!」 スピードワゴンたちの遺体をチラリと見る。 ここでの一悶着が終わった後、ジョナサンならどこへ向かうだろうか、考えてみる。 DIOの館ならそう遠い距離ではない。 狂気に落ちたとはいえ、ディオはジョナサンにとって宿敵…。 優勝以外の目的が無いとしたら、向かわない理由は無い。 誰だってそーする、俺もそーする。 「DIOねえ…、僕はDIOなんか別に興味ないが、この館の『場所』には非常に興味がある。 今まで面倒で地図なんか見ちゃあいなかったから気づかなかったが畜生…… この『DIOの館』とやら、あろうことか元の世界の『僕の家』と同じところに建ってやがるじゃあないか! コレクションの『るろうに剣心』や『セーラームーンのフィギュア』が無くなっていたらどうしてくれようか、まったく…」 目的地は決まった。 億泰たちの目的の一つでもある川尻早人の行方も気になったが、何も情報の無い今はとりあえずDIOの館を目的地とするのが最良だと判断された。 地図をデイパックにしまい、シーザーたちは立ち上がった。 「さてと、悪いが僕はもうしばらく車椅子で失礼させて貰うからね。 ケガも治っていないというのに、億泰にタコ殴りにされて体がいう事を聞かないんだよ」 「てめえまだ言うか?」 当然のように車椅子に座る露伴に文句を言いながらも、億泰はしぶしぶ従う。 露伴の目が「押せ」と言っていた。 ため息を吐きながら立ち上がった億泰が車椅子の後に回ろうとして、ふと露伴の後方の茂みがわずかに揺れるのを見た。 茂みの影では億泰よりもやや小柄な少年が、自分と露伴に黒光りのする金属をこちらに向け、狙っていた。 「露伴ッ!! 危ねえッ!!!」 町外れの夕暮れの草むらに、甲高い音が響いた。 ★ 畜生、なぜ僕ばかりこんな目に合わなくちゃいけないんだ。 あのデスマスクの男はいったい何者なんだ…? 自分自身の意志を貫き通すと決めたばかりなのに、どうして僕の邪魔ばかりするんだ? 吉廣を失いディアボロから死に物狂いで逃げてきたフーゴは、コロッセオ北の住宅街を走りぬけていた。 相手が追いかけてきていないことは既に分かっていたが、それでも足は休められなかった。 走りながら、頭の中を巡るのはつい先ほどの出来事。 あのデスマスクの男…。 少し前にノリアキを背負って歩いている姿を見た。 そして今度はポルナレフを庇って僕の目の前に現れた。 ノリアキとポルナレフは仲間同士だ。 デスマスクの男も彼らの仲間なのか? だとしたら、あの男はノリアキや鋼田一吉廣の言っていた『空条承太郎』という男ではないか? 承太郎もポルナレフと同じくノリアキの仲間だといっていた。 吉廣は承太郎のスタンド能力は『時を止める』ものだと言っていた。 さっきの戦いで吉廣の写真を奪われたとき、僕は何をされたのか分からなかった。 頭がどうにかなりそうだった。 超スピードだとか催眠術だとか、そんなチャチなもんじゃあ断じてない、もっと恐ろしいものの片鱗を味わった気分だった。 今思えば、あれは『時を止める能力』だったのではないか? そう考えれば、瞬間移動のように、いつの間にか距離がつめられていたことにも説明がつく。 いや、しかし、それはありえない、はずだ…。 空条承太郎は死亡したと、確かに放送で告げられていたはずだ。 それに、ポルナレフ自身もあのデスマスクの男を知らない感じだったような気もする。 くそう、吉廣さえ殺されていなければ…… 彼が何かを知っていたかもしれないのに… わからない… 第一、あいつが僕のスタンド能力を知っていたのは何故だ? 僕は自分のスタンドがいかに危険なものか自覚している。 普段僕はめったにスタンドを使わないし、能力を知っているのはチームの仲間くらいのはずだ。 チームの誰かが僕の能力を喋ったのか? ブチャラティか、ミスタか、それともアバッキオか、新入りのジョルノの奴か…? なぜ喋った? スタンド使いにとって、スタンド能力がばれることは死活問題だとわからないはずがない…… ブチャラティたちと決別した僕は、もう仲間じゃないからか…? 勝手に裏切っていったのは、あいつらの方なのに……? わからない、わからない…… 何が真実かわからないまま、疑心暗鬼は深まるばかりだ。 そんなフーゴが突然全力疾走の足を止め、思考を休め、歩幅を縮める。 住宅街に転がる、一人の男の遺体を見つけたからだ。 「…ミ……ミスタ……!」 殺し合いが始まって早19時間。 彼が『この世界』に来てから初めて再会した仲間は、すでに遺体となったグイード・ミスタだった。 いや、正確には『元』仲間か。 いずれにしても、この遭遇は彼をさらに精神的に追い詰めることにしかならなかった こいつは…なんて安らかな顔で逝ってやがるんだ…… 全身に無数の傷を負いボロボロになっているにもかかわらず、その表情はまるで満足し、安心しきって逝ったみたいじゃないか…… これじゃあ、ミスタがこれまでの時間をどう生き、ここでどう死んでいったのか、何もわからないじゃないか。 脇には、ミスタの物と思われる支給品も転がっていた。 元仲間の死を目の当たりにした直後であるという負い目を感じつつも、生き残るため、フーゴはデイパックやミスタの身につけている装備をあさり始めた。 見つけたのは2つの手榴弾……そして――― 「これは……ナランチャのナイフ……」 なぜこんなものがここにあるのか、そんなことを考える余裕はフーゴには無かった。 ナランチャとケンカをしては彼にフォークをブッ刺し、仕返しにこのナイフを喉元に突き付けられたりした。 今となっては全てが懐かしい日々だ。 ミスタの遺体、ナランチャのナイフ。 この二つを発見したことが、何故かフーゴに楽しかったその日々が二度と戻らないものであると確信させたのだった。 なあミスタ…… お前は… お前たちは僕を売ったりしない…… そうだよな? 僕たちは仲間だったよな……? ミスタは答えない。 孤独は死に至る病とはよく言ったものだ。 もはやフーゴの心は極限状態まで追い詰められてしまった。 「――――――露伴! てめえ――――――!!!」 その時、誰かのどなり声のようなものが聞こえ、フーゴはノロノロと起き上がる。 音源の場所はそう遠くは無いようだ。 あえて作業的にナイフと2発の手榴弾を懐に忍び込み、フーゴはミスタに無言の別れを告げ、走り去る。 あえて無関心を装うとこで、自分の中で整理をつけようとしていた。 住宅街を北に抜け、草原のような広場に出ると、さらに声のした方へ茂みの中を移動する。 しばらく進んだところで、言い争いをしている二人の日本人と、二人の仲間と思われる長身(アバッキオと同じくらいか)のラテン系の男を発見した。 向こうはこちらの存在には気づいていない。 しばらく様子を伺っていたら、じきに口論は収まり、三人で集まって何やら話し合いを始めた。 さて、これからどうするか…? いや、どうするもなにも、選択肢はたった一つじゃないか。 殺すんだ、三人とも。 ブチャラティたちも、デスマスクの男も関係ない。 結局のところ、ポルナレフを殺したのだって僕ではなく吉廣だった。 僕は見ず知らずのあの三人を『殺す』ことで、けじめをつける。 そして、誰にも囚われない、僕自身の生き方を見つける。 懐から拳銃を取り出す。 このリボルバー式拳銃の装弾数は6発だが、今装填されているのは4発だ。 予備弾薬を持っていないわけじゃあない。 今はこれが『ベスト』なんだ。 先ほど別れを告げてきたこの銃の『元』所有者は、何故か知らないが病的に『4』という数字を嫌う男だった。 あえて残り『4』発にしておくことは、これが既に僕自身の銃であるという証明だ。 僕と、かつて仲間だった男との、決別の証しだ。 3人に動きがあった。 出発するようだ。 まずい、今を逃しては、チャンスは無い。 車椅子に座ったバンダナの男の後頭部に照準を合わせた。 そして、引き金を引こうとしたその時、もう1人の男と目があった。 気付かれたッ――!! 「露伴ッ!! 危ねえッ!!!」 僕は咄嗟に、引き金を引いた。 ★ 投下順で読む 前へ 戻る 次へ 時系列順で読む 前へ 戻る 次へ
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「ヤ…ヤバかった! 今のはマジでヤバかったッ!」 上方から迫る手榴弾を察知した億泰は、既に6発目のカプセルに掴みかかっている『ザ・ハンド』の肩を踏み台にして、本体自らが手榴弾を空中キャッチ、爆発前にそのまま中空に投げ捨てることで間一髪の回避をしていた。 億泰を仕留めそこなったことで、あからさまな舌打ちをするフーゴ。 バックステップで再び『ザ・ハンド』の射程距離外まで間合いを広げると、懐からもう一発の手榴弾を取り出し、億泰に見せつけるように右手に握りしめる。 「まったく本当にしぶとい男だな、君は……。 まあいい、手榴弾は『まだ』ある…… 次こそは間違いなく仕留めてやるよ…… 行けッ! 『ヘイズ』ッ!!!」 『うごあォァ――――――――ッ!!』 フーゴは手榴弾のピンに指をかけたまま、『パープル・ヘイズ』の拳から再びカプセルを射出させた。 ――――わかった―――――6発だ――――― 一方、億泰は今の攻防を観察して、『パープル・ヘイズ』の弱点を一つ発見していた。 奴のスタンドはウイルスのカプセルを1発ずつしか撃ってきていない。 もし大量に何発も撃ってこられるのだとしたら、『ハンド』で捌ききれないほどの連射をすればいいからだ。 それができないということは、カプセルを一つ生み出すにはそれなりの時間がかかる。 『スター・プラチナ』が連続して時を止められないのと同じように、奴の『パープル・ヘイズ』もカプセルを一つ使えば、新しいカプセルを作るのに僅かな時間がかかる。 1発ずつ撃つことで、作り出すカプセルに時間差が生まれ、弾切れを防いでいるということだ。 問題は、カプセルの数…… さっきは右拳からのカプセルを3発さばき、次に左拳からの3発目のカプセルと同時に手榴弾を放ってきやがった。 俺が手榴弾を回避した直後に7発目のカプセルを撃たれていたら、今度こそ回避しきれずにウイルスを浴びていただろう。 奴は7発目を撃たなかったんじゃあなく、撃てなかったんだ。 『パープル・ヘイズ』は右拳に3発、左拳にも3発、計6発のカプセルしか同時に作り出すことはできない、そういうことか! それさえわかればこっちのものだ、と、いつになく聡明な億泰は再びフーゴとの距離を詰めにかかる。 『パープル・ヘイズ』が右腕をかざす。 1発目ッ!! 2発目ッ!! 3発目ッ!! 先ほどと同じように、向かい来るカプセルを『ザ・ハンド』で華麗に処理していく。 右のカプセルを3発とも撃ち終えた『パープル・ヘイズ』が次に左腕の拳を億泰に向ける。 そして、左拳から4発目のカプセルが射出されようとする直前――― 「今だァァッ!! 『ザ・ハンド』ッ!!!」 突き出された『ヘイズ』の左拳の目の前の空間を『ザ・ハンド』の右腕が空振る。 そして、削り取られた空間に吸い寄せられるように、『ヘイズ』の左拳に備えられた3つのカプセルをすべて吸い寄せる。 そして、『ハンド』の掌をひるがえし、3つのカプセルすべてを消し去った。 「なァ―――」 よしッ!! フーゴの攻撃のリズムが狂ったッ!! 左拳を掲げた瞬間にカプセルを引き寄せ、すべて消滅させる。 1発ずつ撃ちこんでくる予定だったフーゴは5発目、6発目のカプセルで俺を足止めすることができなくなった。 右手の1発目のカプセルが復活するまでにはまだ数秒かかる。 カプセル2発分の時間の猶予が、フーゴを丸裸にした。 『パープル・ヘイズ』のウイルスを使いきってしまったフーゴは、焦ったような手つきでその手に握る手榴弾を投げつける。 今度は山なりの放物線ではなく、億泰に向かって直球だ。 だが―― 「どらァァ!!!」 カプセルを失ったフーゴが苦し紛れに手榴弾を放ってくることなど予想の範囲内。 さっきみたいに『カプセルと同時』でない限り、爆発前に俺の『ザ・ハンド』でカンタンにかき消すことができる。 そしてこの距離なら手榴弾を消すと同時にフーゴ本体を『ハンド』の射程内に引きずりこめる。 かつて億泰の頭がここまで冴えていたことがあっただろうか? 『ザ・ハンド』の掌が投げつけられた手榴弾を消滅させる。 そして、引き寄せられたフーゴ本体に向かって、再び『ザ・ハンド』の掌を振りかざす。 「今度こそ終わりだッ!! くたばれッ!! フー――」 問題があったとすれば―――― 「ゴッ―― ふッ………」 億泰の胸に、小さな鉛の弾が貫通した。 何をされたかもわからぬまま、膝を付きそのまま地面に倒れる億泰。 スタンドを発現させることもままならず、そのまま気を失ってしまった…。 「―――――ァァんてなァッ!!!」 戦いに勝利したフーゴが、邪悪な笑みを浮かべる。 億泰の胸元を貫いたのは、フーゴのポケットにまだ残っていたリボルバー式拳銃の予備弾薬。 撃ち出したのは、いまだ新しいカプセルを精製しきれていない『パープル・ヘイズ』の右腕。 かつて承太郎と仗助の二人が『虫食い』と呼ばれるスタンド使いの鼠を『狩り(ハンティング)』したときに用いたものと同じ攻撃方法である。 『ザ・ハンド』の掌が手榴弾を消し去った直後、手榴弾と同じ軌道に弾丸がはじき飛ばされる。 スタンドの破壊力Aを誇る『パープル・ヘイズ』から撃ち出された弾丸。 それが『ザ・ハンド』によって削り取られた空間によりさらに加速度的にスピードを増し、億泰の胸を貫いた。 『スター・プラチナ』でもない限り、この超スピードを受け止めることは不可能である。 一つ目の手榴弾で仕留めきれなかったときから、次の攻撃方法は『これ』と決めていた。 どんなド低能だろうと、僕のウイルスカプセルの数に限界があることはそのうち気づく。 最後の手榴弾をあらかじめ見せつけておいたのも、一つ目がばれた以上、隠し持って変に警戒されるより相手の動きが読みやすくなるから。 また、カプセルを使いきらされてしまったことと手榴弾を投げつけることで、オクヤスの注意は『パープル・ヘイズ』のヴィジョンから『僕本体』へと移る。 そして丸裸になったように見せることで、精密動作の苦手な『ヘイズ』でも弾を外さない距離まで接近してきてくれる。 ウイルスカプセルは囮…… 手榴弾も囮…… すべてフーゴの計算通り。 億泰に問題があったとすれば、フーゴがそれ以上に頭の切れるIQ152の天才であったことだ。 「さて……即死は免れたようだな…… 心臓を撃ち抜けば一撃だったんだが、まあ『ヘイズ』にしちゃあ上出来か」 気絶した億泰に歩み寄り、『パープル・ヘイズ』の拳を振り上げる。 当然、ウイルスカプセルはすべて復活済みだ。 「とどめだッ! オクヤスッ!!!」 「波紋疾走(オーバードライヴ)ッ!!!!」 『パープル・ヘイズ』の拳が振り下ろさせるより早く、突然現れた大男の金色に光る右腕がフーゴに炸裂した。 波紋による呼吸と鍛え抜かれた身体によって驚異的な速さでの全力疾走。 フーゴを殴りとばしたその男は気絶している億泰に声をかけた。 「待たせたなッ!!」 シーザー・アントニオ・ツェペリが助けに来た!! ★ 露伴が目撃していた通り、銃創は確かにシーザーの背中、心臓の位置に作られていた。 だがよく観察してみると、心臓を撃ち抜かれたにしてはシーザーの出血量は比較的少なかった。 銃弾は心臓に達していなかった。 皮膚を貫いた数ミリの地点…心臓の手前で銃弾は止まっていた。 『くっつく波紋』と『はじく波紋』…… 以前に見たシーザーの記憶を思い出す…… 撃たれる瞬間、シーザーは咄嗟に波紋で防御をしていた。 『はじく波紋』の力は間一髪のところでシーザーの致命傷を防いでいたのである。 とはいえ、シーザーが重傷であることには変わりない。 すぐに治療をしなければならないが、露伴に傷を治す能力は無い。 だが―――― 「『ヘブンズ・ドアー』ッ――――ッ!!」 ―――――『波紋の呼吸で傷を治療する』――――― 露伴は以前、シーザーから波紋での治療を受けていた。 露伴に波紋は使えない。 ならば、シーザー自身に自分の治療をさせればいい。 僅かながら呼吸ができているということは、波紋の呼吸に必要な『肺』は無事であるということ。 シーザーは気を失ってはいたが、『ヘブンズ・ドアー』に『命令』されたのなら『無意識的に』でも波紋の呼吸を行うことは可能だ。 じきに目を覚ましたシーザーは露伴に事情を聞かされ、すぐさま億泰の加勢へと走った。 治療の『命令』を書き込んだ時、同時に露伴は以前の命令を取り消していた。 これでシーザーは露伴の命を第一に考える必要が無くなり、億泰の助けに向かう事が出来た。 この時すでに億泰とはかなりの距離があり、正確な位置は分からなかったが、手榴弾の爆発音がシーザーを導いた。 そして、すんでのところで何とか億泰を助けることができたのだ。 ★ 「弾は貫通しているが、重要な臓器は外れている。命に別状はないな……」 シーザーは億泰の傷口に手を添え波紋を送り込む。 傷口は光を帯び、やがて塞がっていった。 しばらくすれば意識も取り戻すだろう。 「チッ……死に損ないめ…… 確かに心臓を撃ち抜いたはずなのに!!」 殺したはずの男が目の前に現れた。 それに、今見せたこいつの光る能力……強力な治癒能力でも持っていたのか? ……まあいい、どのみちオクヤスはしばらく目を覚まさないだろう。 あの『空間を削り取る能力』さえなければ、『パープル・ヘイズ』の敵ではない。 「勝つのはこのパンナコッタ・フーゴだッ!! 依然変わりなくッ!!」 『ぐああるルォァァアアア!!!!』 体勢を立て直したフーゴが『パープル・ヘイズ』でシーザーを攻撃する。 迎え撃とうとするシーザーに迫るその拳を――――― 「波紋疾走(オーバードライヴ)ッ!!!」 ―――素手で払い除けるッ!!! カプセルが炸裂し飛び出したウイルスは、シーザーの体に触れた瞬間――― 蒸発するように消えてしまった。 「なッ!!! 何だと――――――ッ!!!!」 「ずああぁぁぁッ!!!」 シーザーの拳がフーゴの顔面に炸裂する。 吹き飛ばされかなりのダメージを受けたフーゴだったが、それでも何とか立ち上がる。 「バ…馬鹿なッ!! 『ヘイズ』ッ!! こいつを殺せェッ!!!」 スタンドパワーを振りしきり、『パープル・ヘイズ』はカプセルを射出する。 そのカプセルをシーザーは素手で受け止め、握りつぶす。 ウイルスは、再びきれいさっぱり無くなってしまった。 「何故だッ!! 何故効かないッ!! 何故感染しないんだァ――ッ!!」 「残念ながらフーゴ…… シーザーにきみの能力は通用しないよ」 激昂するフーゴの問いの答えたのは、いつの間に現れたのか、シーザーに遅れて現場にかけつけた岸辺露伴だった。 「きみの『パープル・ヘイズ』のウイルスは光に弱いそうだね。ジョルノによれば、室内ライトの光ですら数十秒で殺菌されてしまうと…… その話を思い出し、そして思いついたんだよ…… 室内ライトですらそれなら、仮に『太陽に匹敵する光エネルギー』を与えてやれば、ウイルスを完全に無効化できるんじゃあないかってね…… 『太陽と同等のエネルギー』をもつ、『波紋』の力ならね!」 露伴の仮説は当たっていた。 全身に『波紋エネルギー』を帯びたシーザーの体は『パープル・ヘイズ』のウイルスのパワーをはるかに凌駕していた。 『波紋』の前に、『パープル・ヘイズ』のウイルスは全くの無力! 無論、波紋でウイルスを無効化できることは、ここに来る前にウエストウッドの遺体に残ったウイルスで検証を終えている。 「クソッ……そんな馬鹿な…… チクショオォォ――――!!!」 もはやただの我武者羅。 ウイルスが効かないならスタンドでの格闘だ、と、フーゴは『パープル・ヘイズ』で攻撃を仕掛ける。 しかし、そんなもの所詮は悪足掻きでしかない。 「遅えよッ! 『シャボンランチャ―――』ッ!!!」 中性洗剤を利用した、シーザーの必殺技に込められた『波紋』のスパークが炸裂する。 直撃受けたフーゴは火傷するような熱と強い電流を同時に浴びせられたような痛みを全身に受け、倒れる。 もはや敗北は確定的だった。 なんて奴だッ――― 『パープル・ヘイズ』のウイルスを無効化できる奴がいるなんて…… 『波紋』だとッ? 『空間を削り取る能力』なんか比ではない。 この『波紋』は『ヘイズ』にとって天敵中の天敵ッ!! 100%勝ち目がないじゃあないかッ―――ッ 「シーザー! 気をつけろよッ!! まだ手榴弾を隠し持っているかもしれんッ」 僕にとどめを刺そうとするシーザーに、ロハンが注意を促す。 やはり、さっきの一つ目の手榴弾の爆発音を聞いていたか…… 残念だな、二つで打ち止めだ、生憎もう持ってないよ…… 苦しみながらも何とか立ち上がった僕とにらみ合ったまま、シーザーはジリジリと距離を詰めてくる。 どうにかして逃げるしかない。 僕が懐に手を突っ込むと、シーザーの表情に警戒の色が強まる。 手榴弾はもう無いが、『こいつ』でなんとか隙を作ることができれば…… そんなことを考えながらシーザーとのにらみ合いが続き、しばらくしたところ…… 「露伴さん……? それに…… 億泰さん………?」 僕の背後から、少年の物と思われる声と、その気配が感じられた。 「来るな早人ッ!! 逃げろ――ッ!!!」 ロハンが叫ぶと同時に、僕は目を閉じて、懐で握りしめていた『それ』を地面に叩きつけた。 一瞬でもシーザーに、『それ』が手榴弾であると思わせればよかった。 『それ』は地面に達した瞬間、小さな炸裂音と激しい光を発生させた。 ★ 川尻早人はエシディシに逃げられた後、吉良吉影を探し出し利用するため、住宅地を中心に当てもなく彷徨っていた。 そしてコロッセオの北部の住宅地のはずれに行き着き、そこで何かの爆発音が聞こえた。 フーゴが投げた一発目の手榴弾の音だ。 それを、吉良吉影の『キラー・クイーン』の爆発音だと勘違いした早人は、その音が聞こえた方角へ走った。 辿り着いた先にいたのは、向かい合う二人の外国人。 そして、自分の知り合いである岸辺露伴、倒れているのは虹村億泰だ。 とっさに露伴たちに声をかけたら、露伴から返ってきたのは「逃げろ」という叫び声…… 次の瞬間、激しい光が目を襲い、そして…… 「来るなァ!! 誰も来るなァァァァ――――!!!!」 視力が回復したシーザーたちが目にしたのは、川尻早人を羽交い絞めするように抱きかかえ、喉元にナイフを押し付けているフーゴの姿だった。 フーゴが炸裂させたのは、手榴弾ではなく閃光弾。 半日ほど前に二挺の拳銃と同時に荒木から特別支給されたものの最後の一発だ。 フーゴがまだ手榴弾を隠し持っているかもしれないという先入観があったシーザーは、炸裂する閃光弾にやや身をたじろがせた。 その僅かな隙をついて、フーゴはナランチャのナイフを取り出し、早人を人質に取ったのだ。 「動くなッ!! 全員動くなよッ!! 一歩でも近づきやがったら、この子供を殺すッ!!!」 まさに追い詰められた極悪人の姿。 フーゴに残された選択肢は、見ず知らずの小さな少年を盾にして逃げることだけだった。 「早人ォ――――ッ!!」 「貴様! その子を離せッ!! このクソったれの外道がァッ!!!」 ロハンとシーザーが叫んでいる。 『クソったれの外道』か…… まさに今の俺にお似合いの言葉だな。 見ず知らずの三人を奇襲し、皆殺しにすることで『けじめ』をつけるつもりだった。 そして、他の参加者たちをもすべて殺し、優勝するつもりだった。 それが、結局一人も殺せないまま返り討ちにあった。 ブチャラティたちにも見捨てられちまったみたいだし、挙句の果てには親友のナイフを武器にして、無力な子供を人質にして逃げようとしている。 こんな惨めな姿は無い。 「お兄さんッ!! 僕にかまわないでッ!! こいつを倒すんだッ!!」 拘束された早人が、依然フーゴとの睨み合いを続けるシーザーに向かって叫んだ。 焦ったフーゴは早人の首に回した左腕にさらに力を込め、声が出ないように締めつけた。 しかし、早人の勇気ある言葉は、逆にシーザーの動きを封じさせる結果となる。 この少年をこんなところで死なせてはいけない。 シーザーの心にそんな思いがよぎり、動きを完全に止められてしまった。 逃げ切れる、フーゴはそう確信した。 「早人から手を離せ……」 その時、フーゴの背後からさらに別の人物の声が聞こえた。 悪魔のような、しかしどこか優しさを帯びた低音。 その声が聞こえたと同時に、フーゴはナイフを持っていた右手首が、いつの間にか関節の逆方向に折り曲げられている事に気がついた。 「無事か、早人…… そして… ずいぶん早い再会になったな、フーゴ……」 「きッ―貴様はッ―――!!!」 そして次の瞬間、早人を拘束していた左腕も、肘のところから逆方向に折り曲げられていた。 「ぐわァァァァァァッッッ――――――」 「ディアボロさんッッ!!」 痛みに絶叫するフーゴ。 そして、フーゴの腕から解放された早人が、その男の名を呼んだ。 手榴弾の爆音、加えて閃光弾の激しい光…… それらに導かれたのは早人だけではなかった。 ポルナレフの埋葬を終え、DIOの館を目指して北上していたこの男…… ディアボロもまた、この戦いの場に駆けつけたのだった。 こいつはッ――デスマスクの男ッ――― ディアボロだと……!? 聞いたことのない名だ――! やはり時を止める『空条承太郎』では無かったのか? いや、さっき見せたこいつの能力は…… 吉廣を奪われた時と同じだが… あの時は気が付かなかったが…… 『時を止める』というより、『時を飛ばす』能力と言った方がしっくりくる。 「フーゴ…… 俺は貴様を逃がしはしない…… 貴様の引導は、必ず俺が渡してやると決めていた………」 『時を飛ばす』……そうだ、その表現が一番しっくりくる。 そして、この感覚…… 覚えがある…… 『ジョルノ… すまないが水を取ってくれないか?』 そう、あの時だ。 この世界に連れてこられる直前。 『礼言ったっけ? ジョルノ… 言ってないよな。水取ってもらって……』 護衛の任務を終えて、ヴェネチアのマジョーレ島でブチャラティの帰りを待っていた時。 『何か…! 奇妙だ!! 何かわからないが…! 奇妙な雰囲気だッ!』 そして、このデスマスクの男は、僕のスタンド能力を知っていた。 ブチャラティたち、チームの仲間以外で僕の能力を知っている可能性がある者が、もう一人いたじゃあないか……!! 『たった今! 俺が『ボス』を『裏切った』からだッ!』 「ポルナレフの報いを受けろ―――」 「貴様ッ!! 組織のッ――――――」 『バルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバル……』 言い切ることなく、フーゴの意識はそこで途切れた。 すでに『パープル・ヘイズ』を発現させる力も残っていなかったフーゴに、ディアボロの『キング・クリムゾン』による怒涛のラッシュを防ぐ手立ては無かった。 「ヴァオールインフェルノ!!!(地獄に行け!!)」 突然の奇襲から始まった億泰・露伴・シーザーたちとフーゴの戦いは、激戦の末、早人・ディアボロの介入をもって、ここに終結した。 ★ 投下順で読む 前へ 戻る 次へ 時系列順で読む 前へ 戻る 次へ